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オフィス移転の手続き基本ガイド|行政・民間の届出を時系列で解説
投稿日:2026.07.14 更新日:2026.09.15
この記事でわかること
- オフィス移転の際に必要な届出のポイント
- 公的機関ごとの届出方法と提出期限
- オフィス移転時に忘れてはならない各種手続き
はじめに
オフィス移転では、公的機関への届出や民間手続きなど、多岐にわたる対応が必要となります。
この記事では、オフィス移転に必要な各種手続きや時系列ごとの進め方、円滑に推進するためのポイントをわかりやすく解説します。スムーズな移転作業と新オフィスでの迅速な業務開始にお役立てください。
オフィス移転に必要な手続き
まずは、オフィス移転にあたっての公的・民間それぞれで必要な手続きについて、全体像を見ていきます。

オフィス移転で必要となる公的手続き一覧
オフィスを移転する際は、法律や制度に基づき、さまざまな行政機関へ期日内に届出を行う義務があります。
公的な手続きが必要となる主な提出先と届出事項は以下のとおりです。

各種手続きには、移転後〇日以内といった期限が設定されているため、それぞれ遅延がないよう注意が必要です。
オフィス移転で必要となる民間手続き一覧
民間手続きでは、旧オフィスの賃貸借契約解約や新オフィスの契約をはじめ、電気・ガス・水道などのライフライン変更を行います。
さらに通信回線やプロバイダの移転工事手配、銀行口座やクレジットカードの住所変更、郵便物の転送手続き、取引先への移転案内状送付なども含まれます。
【時系列早見まとめ】オフィス移転に必要な手続き
オフィス移転では時期ごとに発生する対応項目が異なります。トラブルやスケジュール遅延を防ぐため、時系列で必要な作業を把握しておくことが重要です。
また、実際の期間は、プロジェクトの規模や内容によって異なります。特に規模の大きな移転や新築ビルへ移転する場合は、1年以上の期間が必要になるケースもあるため、スケジュール感はあくまでも目安とし、早めに各工程の進捗状況を確認しながら、余裕をもって移転プロジェクトを進めることが大切です。

担当者が最初に把握すべき準備事項
オフィス移転の決定直後、移転担当者はプロジェクト全体の統括スケジュールと予算の策定に取りかかる必要があります。現在の賃貸借契約書で、自動更新の有無、解約予告の規定期間(一般的には6カ月~1年前)や原状回復に関する条項の確認を行います。
同時に、オフィス移転を単なる引越しではなく新たな価値を生み出す機会と捉え、企業理念や目指す働き方を反映した「オフィスコンセプト」を策定し、移転プロジェクトチームを結成して社内の役割分担を明確化することが最初のステップです。
<関連記事>【事例あり】オフィス移転のコンセプト策定の必要性と手順を解説| 清和ビジネス
移転約6カ月前から3カ月前までに行う手続き
移転の6カ月前までに、現在入居しているビルのオーナーや管理会社へ解約予告通知を提出します。並行して新オフィスの物件選定と賃貸借契約手続きを進め、オフィスのレイアウト作成を開始します。
また、物件の選定やレイアウト作成の進行状況に応じて、順次内装工事やインフラ工事、引越し作業を依頼する複数の専門業者を選定し、相見積もりを取得した上で発注業者を決定します。
移転約2カ月前から1カ月前までに行う手続き
移転の2カ月前からは、通信回線やプロバイダの移転手配、各種インフラ(電気・水道・ガス)の移転申請を行います。通信工事は開通までに期間を要する場合があるため、早めの手配が必要です。
あわせて、取引先へ送付する移転案内状の準備を進め、新オフィスでのセキュリティ運用ルールや防災体制の策定を実施します。
移転約1カ月前から直前に行う手続き
移転1カ月前には、引越し業者との最終打ち合わせを行い、備品や書類の梱包資材を手配して社内での荷造りを進めます。
移転当日にビルの前面道路を使用する場合は、管轄の警察署へ道路使用許可の申請を出します。郵便局へ郵便物転送届を提出し、旧オフィスの原状回復工事の最終スケジュールを調整します。
移転後に行う手続き
オフィス移転完了後は、速やかに公的手続きを開始します。移転後2週間以内に法務局へ本店移転登記を申請し、登記完了後に税務署や年金事務所、労働基準監督署、ハローワークへ各種異動届出書を提出します。
また、銀行口座やクレジットカード、各種契約サービスの登録住所変更を順次行い、旧オフィスの原状回復完了後の明け渡しを実施します。
移転チェックリスト・スケジュール
オフィス移転で必要となる各種公的手続き
オフィス移転時に行う公的手続きは、提出先ごとに届出書類や提出期限が定められています。遅延を防ぐために、事前に各機関の手続き内容を確認して適切に対応する必要があります。

法務局への移転登記
会社の本店所在地を変更した際は、法務局へ本店移転登記の申請を行います。移転完了後から2週間以内に申請することが会社法で義務付けられています。管轄内の移転か管轄外への移転かにより、必要となる登録免許税の金額や申請書類の作成数が異なります。
管轄外への移転では、旧管轄と新管轄の両方の法務局に向けた手続きが必要となるため、事前準備を速やかに進めることが重要です。
税務署・都道府県税事務所への届出
税務署へは、異動届出書や給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書を移転後1カ月以内に提出する必要があります。さらに、都道府県税事務所や市区町村などの各自治体に対しても、法人事業税や法人住民税に関する異動届出書を提出します。自治体ごとに提出期限や必要添付書類の基準が異なるケースがあるため、移転前に各窓口へ事前に確認を行うことが確実です。
年金事務所への届出
健康保険や厚生年金保険の適用を受けている事業所は、管轄の年金事務所へ届出を行います。移転日から5日以内に「健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地名称変更届」を提出することが定められています。
管轄の年金事務所が変更になる場合と変更がない場合で添付書類の種類が異なるため、法人登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の準備も含めて迅速に手配を進める必要があります。
労働基準監督署・ハローワークへの届出
労働保険に関しては、管轄の労働基準監督署へ「労働保険名称・所在地等変更届」を移転後10日以内に提出します。また、雇用保険については、公共職業安定所(ハローワーク)へ「雇用保険事業主事業所各種変更届」を移転後10日以内に提出します。労働基準監督署での手続き完了後にハローワークへ提出する手順となるため、提出順序に注意して対応を進めます。
消防署・警察署への届出
消防署へは、移転前に「防火管理者解任・選任届出書」や「防火対象物使用開始届出書」、「消防用設備等設置届出書」を提出します。警察署へは、移転当日にビルの前面道路を使用して搬入出作業を行う場合の「道路使用許可申請書」や、社用車を所有している場合の「自動車保管場所証明申請書」を提出します。安全な運用のために余裕を持った事前届出が必要です。
オフィス移転で必要となる各種民間手続き
オフィス移転では、公的な手続きに加えて多様な民間手続きが発生します。計画的に実行することが大切です。
賃貸借契約の解約・新規契約
オフィス移転に伴う民間手続きでは、旧オフィスの解約通知と新オフィスの賃貸借契約の締結を行います。「定期借家契約」と「普通賃貸借契約」といったオフィスの契約内容によってそれぞれ手続きやスケジュールが大きく異なるため注意が必要です。また、新オフィスの契約時には物件の引き渡し時期や原状回復義務の範囲を精査し、条件を確定させることが重要となります。
ライフライン・通信回線の変更
移転時には電気や水道、ガスなどのライフライン手続きをはじめ、通信回線やプロバイダの変更申請を計画的に進めます。通信回線の引込工事やプロバイダの開通作業は完了までに長期間を要する可能性があるため、移転前なるべく早めに手配を行う必要があります。業務の中断を回避するためにも、関係各所との工程調整を事前に行うことが不可欠です。
銀行・クレジットカード・郵便物の住所変更
金融機関の口座登録住所やクレジットカードの届出住所について、速やかに変更手続きを実施します。あわせて郵便局への転送届(郵便物届出変更手続き)を提出し、旧住所宛ての重要書類や請求書が新オフィスへ滞りなく転送される体制を整えます。発送物や届出漏れを防ぐために、該当する取引先の管理リストを作成して一元的に対応します。
取引先・関係者への移転挨拶と連絡
取引先や協力会社に対して、移転日の1カ月前を目安に移転案内状の送付やメールによる事前連絡を行います。案内には新オフィスの所在地や電話番号、業務開始日などの基本情報を明記します。さらにWebサイトの掲載情報や名刺、封筒などの各種印刷物に記載されている住所変更を事前に手配し、円滑なコミュニケーションを維持します。
オフィス移転を円滑に進めるためのポイント
オフィス移転を滞りなく進めるためには、事前に綿密な準備と計画を立てることが不可欠です。手続きの不備や工程の遅延を防ぐために、把握しておくべき重要な運用ポイントがあります。

手続き漏れを防ぐチェックリストの活用
円滑なオフィス移転には、手続き漏れを未然に防ぐチェックリストの活用が非常に有効です。行政機関や民間事業者ごとに提出期限や必要書類が異なるため、一覧化したリストを用いて進捗を可視化することが重要となります。
すべて自社で作成するのは非常に手間がかかるため、清和ビジネスが無料で提供している、官公庁への届出などを時系列で網羅した「オフィス移転チェックリスト」を活用して漏れなく進めることがおすすめです。タスクの完了状況をリアルタイムで把握することで、申請漏れやスケジュールの遅延リスクを大幅に削減できます。
<関連記事>オフィスに役立つオフィス移転をする際のチェックリスト | 清和ビジネス
担当者の役割分担とスケジュール管理
移転業務を効率的に推進するには、担当者の明確な役割分担と徹底したスケジュール管理が不可欠です。総務やIT、経理などの各部署へタスクを割り振り、責任の所在を明確に指定することが円滑な進行につながります。あわせて全体スケジュールを共有し、定期的な進捗確認を行うことで、業務の滞りを即座に解消できる管理体制を整えます。
運用ルールの見直しと事前周知
新オフィスでの業務開始に向けて、セキュリティや防災、運用ルールの見直しを行うことが求められます。入退室管理システムの導入や情報セキュリティの再構築をはじめ、避難経路や非常用備蓄の確認など防災体制を整える必要があります。従業員が安全かつ快適に勤務できるよう、新しい運用ルールを社内へ事前に周知徹底することが大切です。
内装・設備・ICT工事など複数業者の調整
オフィス移転では、内装工事や設備設置、ICT工事など複数にわたる専門業者の調整が重要となります。各業者の施工スケジュールや作業範囲が重複すると、工事の遅延や不具合が発生する要因になります。そのため、全体の工程表を事前に作成し、業者間の密な連絡調整や工程の管理を一括して行うことでトラブルを防ぎます。
こうした複雑な各社とのスケジュール調整や交渉は、一連の工程をワンストップで一元管理できるプロジェクトマネジメント(PM)会社に委託することで、担当者の負担を劇的に減らすことが可能です。
まとめ
オフィス移転では、法務局や税務署などへの公的手続きと、契約や住所変更などの民間手続きを時系列に沿って計画的に進めることが大切です。チェックリストの活用や社内の役割分担も、手続き漏れを防ぐために大切となります。

清和ビジネスでは、これまでの豊富な実績をもとに、企業の課題解決に向けたオフィスデザイン、レイアウト設計から内装・通信・設備工事にいたるまでワンストップでサポートをしています。
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