この記事をシェア
オフィス移転のスケジュールを解説|準備から当日までの流れと成功のポイント
投稿日:2026.07.14 更新日:2026.08.21
この記事でわかること
- オフィス移転の全体の流れと進め方がわかる
- 移転を円滑に進めるスケジュール管理ができる
- 移転成功のための準備・注意点がわかる
はじめに
オフィス移転は、業務効率化や組織拡大に直面する企業にとって重要な転換点です。しかし、解約予告の提出から内装設計、行政手続きまで工程が多岐にわたるため、全体の流れや適切なスケジュールの把握が欠かせません。
本記事では、準備から当日までの手順や必要な期間を解説し、移転を円滑に進めるための手引きを提示します。
【全体像】オフィス移転の進め方とスケジュール

オフィス移転を円滑に進めるためには、全体の流れと必要な期間を把握することが重要です。一般的に、オフィスの移転には解約予告の提出や物件選定、内装工事などの多岐にわたる工程が含まれるため、およそ6カ月から1年の準備期間が必要とされています。
ただし、実際の期間はプロジェクトの規模や内容によって異なります。スケジュール感はあくまでも目安とし、移転プロジェクトを効率的に進めるための参考としてください。
オフィス移転の流れ1|移転計画の立案
オフィス移転を円滑かつ確実に成功へ導くための第一歩は、無理のない移転計画を立案することです。

オフィス移転の目的や現状の会社の課題を明確にする
オフィス移転を検討する際は、最初に移転の目的や自社が抱えている課題を明確に定義することが重要です。例えば、従業員の増加にともなう手狭さの解消や、通信環境の改善による業務効率化などが挙げられます。
近年では、単なるスペースの課題解決にとどまらず、エンゲージメント向上のための環境改善 や従業員の健康を保持・増進する習慣づくりを目指す「健康経営」を移転の目的に掲げる企業も増えています。目的を明確に設定することで、その後の物件選定や内装設計における判断基準が確立されます。
<関連記事>【事例あり】オフィス移転のコンセプト策定の必要性と手順を解説
移転先オフィスの条件を決める
目的を明確にした後は、移転先となるオフィスに求める具体的な条件を決定します。具体的には、必要な床面積や最寄り駅からのアクセス、周辺環境、セキュリティ体制などが挙げられます。従業員の働きやすさや今後の人員計画を考慮し、優先順位をつけて条件を整理することが、物件選定を円滑にするために重要です。
オフィス移転の計画を作成する
条件の整理が完了した後は、オフィス移転の具体的な計画を作成します。移転を予定している期日から逆算して、物件選定や契約手続き、内装工事、引越し作業などの工程をスケジュールに落とし込みます。各工程の担当者を決め、進捗状況を一覧で管理できるようにすることが重要です。
現在のオフィスの契約内容を確認し解約予告を行う
まずは、現在入居しているオフィスの賃貸借契約内容を必ず確認してください。オフィスの契約には、主に「定期借家契約」と「普通賃貸借契約」の2種類があり、それぞれ手続きやスケジュールが大きく異なるためです。
近年、オフィスビルで一般的になりつつある定期借家契約の場合、契約期間が満了すると契約は終了し、原則として自動更新はされません。移転をする場合は、あらかじめ契約期間やビルオーナーとの再契約に関する交渉時期を確認し、その期日から逆算して移転スケジュールを立てる必要があります。
一方、自動更新が行われる普通賃貸借契約の場合は、退去の6カ月前までに解約予告を管理会社やオーナーへ提出することが義務付けられている場合が多いです。直前の申告になると余分な賃料が発生するため、契約書に定められた予告期間を事前に確認しておきましょう。
なお、解約予告を正式に提出する前に、あらかじめビルのオーナーや管理会社へ「居抜き退去」の希望を相談し、承諾を得ることで、次のテナントに内装や設備を引き継ぐ「居抜きオフィス」として退去できる可能性があります。これにより、原状回復工事にかかる期間や費用を大幅に削減できるメリットがあります。
<関連記事>【入居・退去別】居抜き物件(オフィス)の”原状回復”まとめ!費用の違いについても解説
業者を選定する
オフィス移転を円滑に実施するためには、専門業者の選定が必要です。物件を探す仲介会社だけでなく、内装のデザインやレイアウトを施すデザイン会社、引越し作業を担う運送会社など、複数の業者が必要となります。窓口を一本化できる一括対応の業者を選ぶことで、打ち合わせの手間を減らすことが可能です。
オフィス移転の流れ2|レイアウト設計・引越し準備
新オフィスの決定後は、具体的な内装デザインの決定や引越しに向けた各種準備を進めます。

業者との打ち合わせをする
選定した専門業者と詳細な打ち合わせを進めます。具体的には、新オフィスのコンセプトや必要な機能、予算、工程ごとの期限について認識を共有することが重要です。早期に打ち合わせを重ねておくことで、認識のずれをなくし、短い期間での進行にともなうトラブルを未然に防ぐことにつながります。
オフィスの内装やレイアウトを決める
新オフィスの内装やレイアウトは、業務効率や従業員の動線を考慮して決定します。執筆時点の最新データに基づき、デスクの配置や会議室の数、リフレッシュスペースの設置などを具体的に設計することが重要です。自社の業務形態に適したレイアウトにすることで、生産性の向上や社内コミュニケーションの活性化が期待できます。
オフィス事例集
オフィス家具や什器・OA機器などを選定・発注する
新しいレイアウトに合わせて、オフィス家具や什器、OA機器の選定を行います。業務に必要なデスクや椅子の数量、パソコン、複合機などの必要数を正確に把握し、手配を進めることが重要です。什器や機器の納品には期間を要する場合があるため、引越し日に間に合うよう計画的に発注を行う必要があります。
社内や取引先に周知する
オフィス移転の日程が確定した段階で、社内および取引先への周知を行います。社内に対しては、引越しの手順や各自の荷造り方法、スケジュールなどを共有することが重要です。取引先へは、移転の案内状の送付やWebサイトでの告知を通じて、新しい住所や電話番号、業務開始日を正確に通知する必要があります。
新オフィスの運用維持管理用のマニュアルを作成する
新オフィスの利用開始に備えて、運用維持管理に関するマニュアルを作成します。具体的には、館内のセキュリティ施錠の手順や会議室の予約方法、ゴミの分別方法といったルールを明文化することが重要です。マニュアルを事前に共有しておくことで、移転直後の業務の混乱を防ぎ、円滑なオフィス運営を可能にします。
オフィス移転の流れ3|オフィス移転実施と各種手続き
実際の引越し作業に加え、新オフィスへの移転後に発生する各種行政手続きなどを行います。

引越し作業や各種設置・設定などの作業を行う
新オフィスへの移転日当日は、計画に沿って引越し作業を進めます。荷物の搬入だけでなく、通信回線の開通工事やサーバーの移設、パソコンなどのOA機器の設置とネットワーク設定を並行して行うことが重要です。すべての機器が正常に稼働するかを速やかに確認し、翌営業日から業務を再開できる状態を整えます。
旧オフィスの原状回復工事完了と引き渡しをする
新オフィスへの移転作業が終わった後は、旧オフィスの原状回復工事を行います。賃貸借契約に基づいて入居前の状態に戻す必要があり、工事の範囲や指定業者の有無を事前に確認することが重要です。工事完了後に管理会社やオーナーによる立ち会いのもとで検査を行い、問題がなければ鍵を返却して引き渡しが完了します。
銀行口座やクレジットカードの登録住所を変更する
オフィス移転にともない、社内で利用している銀行口座やクレジットカードの登録住所を変更します。金融機関やカード会社への手続きが遅れると、重要な利用明細書や通知書が届かなくなるリスクが生じるため、速やかな対応が必要です。オンラインや郵送などで、手続きの方法を事前に確認しておくことが重要です。
各種公的機関への届出や手続きを行う
オフィスを移転した後は、速やかに公的機関への届出を行う必要があります。

手続きの抜け漏れを防ぐためにも、事前に必要書類や期限を正確に確認しておきましょう。
官公庁への届け出リスト
オフィス移転に向けてやることのチェックリスト
オフィス移転を漏れなく進めるためには、時期ごとのタスクをまとめたチェックリストの活用が効果的です。以下に、一般的な移転業務で必要となる主な項目をまとめました。
ただし、実際の期間はプロジェクトの規模や内容によって異なるため、移転プロジェクトを効率的に進めるための参考としてください。
各段階における進捗状況を可視化し、漏れがないよう確実に管理を行ってください。
オフィス移転を成功に導くポイント
オフィス移転を円滑に完了させるためには、あらかじめ明確な移転目的を定めておく必要があります。目的が定まっていない場合、物件選定やレイアウト設計の段階で判断に迷いが生じ、結果として業務効率の低下を招くリスクがあります。全体の進行管理を行う中心的な担当者を決定し、各業者との連携を密に取ることが重要です。
さらに、短い期間での進行にともなうトラブルを防ぐため、常にスケジュールに余裕を持たせて行動することも重要な要素となります。
まとめ
オフィス移転を成功させるためには、事前のスケジュール管理と明確な目的設定が重要です。解約予告の提出や物件選定、内装設計など、移転にともなう工程は多岐にわたるため、およそ6カ月から1年前から計画的に準備を行う必要があります。
チェックリストなどを活用して時期ごとのタスクを可視化し、関係各所との連携を密に取ることが重要です。本記事で紹介した全体の流れを参考に、無理のない移転計画を立てて進めてください。事前の準備をしっかりと行うことで、移転後の新しいオフィスでの業務も円滑に開始できます。
清和ビジネスでは、これまでの豊富な実績をもとに、企業の課題解決に向けたオフィスデザインやレイアウト設計から、内装・通信・設備工事までワンストップでサポートしています。実際の働き方改革を体感いただけるオフィスツアー(東京本社・大阪支店・福岡支店)も実施しておりますので、オフィスの移転やリニューアルをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
オフィスづくりについて、お気軽にご相談ください