Cross Talk
デザイナーとして入社し、オフィスの設計・デザイン業務に従事。多数のコンペに参加するなど順調にキャリアを積み上げ、2017年より働き方研究室にてコンサルティング業務に専念。
2019年4月から1年間、後輩デザイナー・O.Sのメンターとして指導に当たる。
地方国立大学の文学部で倫理学・哲学を履修した後上京し、都内の芸術学校にて夜間に建築学を学ぶ。昼は建築事務所でアルバイト、夜は学校で建築について徹底的に勉強し、実学と座学を両方修めた後、アルバイトを経て清和ビジネスに正規入社。現在はオフィスの設計・デザイン業務に従事。
- ※この対談は新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮して実施いたしました。
デザイナー同士、悩みや課題に
気づくことができる関係
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O.S君とは出身が同じ宮崎県ということで、最初から妙なご縁があったように思えます。入社後すぐにメンターとして指導に当たることになったけど、それまでに半年間うちでアルバイトをしてた時から存在は知っていたし、違和感は無かったなぁ。
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私も、T.Tさんのことはアルバイト時代から存じ上げていました。宮崎出身者はそう多くないですから、すぐに紹介してもらったんですよね。そして話をしてみると、T.Tさんは自分の妻と同い年で、同じ大学に通っていたという事実が判明。学内ですれ違っていたかもしれないと分かり、これには驚きましたね。運命の赤い糸を感じました(笑)
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運命かどうかは知らないけど(笑)、そんなこんなでメンターとメンティの関係になって、月に1回のペースで、1時間くらい色々なことを話すようになったよね。仕事の話は全然しなくて、休日何やってる?とか次いつ飲みに行く?とか、雑談ばかり。O.S君はすでにアルバイトで実務を経験していたこともあって、仕事の進め方とかに関しては悩みもなさそうだったしね。
あと、今はコンサル業務に専念しているけど、自分も数年前までデザインをやっていたこともあって、デザイナーが何で悩み、どこでつまずくのかが分かっているのも大きかったかな。 -
T.Tさんとプロジェクトでご一緒させてもらうこともあり、そういう時はさりげなく見てくださっているな、とは感じていました。デザインのアイデアに詰まった際は、「過去にこんな事例あるよ?」とすっと資料を渡してくれたり。そういうところが凄いんですよ、T.Tさんは。よく分かるなと。
後輩の良いところ×
先輩を尊敬する理由
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やっぱり自分も一度は通ってきた道だからね。デザイナーあるあると言うか。そういえば、O.S君が珍しく悩みを打ち明けてきたことを、今でも覚えているよ。メンター制度が終わる直前にちょうどコロナ禍が重なり、全社一斉にリモートワークになって、上司とうまくコミュニケーションが取れないと。私も初めての経験だったし、気にしなくていいとしか答えられなかった。
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全員がリモートワークになるなんて、会社的にも初めての事だったから、聞かれても困ったと思います。でも、あの時「リモートも対面も、根幹は変わらない」と言ってくださったことで、かなり頭を切り替えることができました。
対面で仕事をしていた時も、上司を通さないで営業と話を進めてしまい、トラブルを起こしてしまったことがあったんです。事前に誰にどんな話をして、いかに根回ししておくか。その立ち回り方さえ押さえておけば、リモートだって何とかなるんです。「リモートだからできない」は、言い訳にしか過ぎないんですよね。 -
O.S君の良いところはまさにそこで、与えられたテーマに対して、常に自分なりに掘り下げて考えることができる。他の人とは違う視点から思考する習慣が元々備わっているのか、かなりトレーニングされてきたように感じるのだけど。
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要するに、ひねくれてるんです(笑)。物心ついた頃から、人と同じ事はやりたくないという子供でしたので。仕事でもプライベートでも、「普通はこうするよ」と言われたら、その選択肢は真っ先に外すクセがついちゃってるんですよね。そうじゃないと、哲学から建築学に行ったりしないですよ。
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ほんとに異色の経歴だからね。ただ、そういう反骨精神みたいなものがあるから、自分の意見を正しく伝えたいという気持ちも強いんだと思う。人と違う考えを持つからこそ、伝えるということにすごく労力を割いている。そして実際に伝えるのがうまいし、話が分かりやすい。
デザイナーは、お客様や営業などのチームメンバーの気持ちを汲んで、正確なアウトプットを生み出すのが仕事だから、すごく良いことだと思う。将来的にはうちの会社を引っ張っていく、中心人物になるんじゃないかと期待しています。 -
私がT.Tさんを尊敬している理由は、その知識の幅の広さと、懐の大きさにあります。コンサルティング業務で調査やリサーチの経験が豊富なので、ものすごく引き出しが多いのだと思います。「とりあえずT.Tさんに聞けば、何でも出てくる」という安心感があり、いつも頼りにさせていただいています。建築関係は法規も絡んできますし、覚えなければいけないことは無限に出てきますので、これからもお力を貸してください!
若手の斬新な発想を
サポートできる存在でありたい
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コロナもあり閉塞感が漂う時代の中で、清和ビジネスはまだまだ元気で、チャレンジングな存在であると自負しています。前向きなメッセージや、面白いアイデアを社会に発信していきたいという思いは会社全体で年々強まっていて、斬新な発想を持つ若手をベテランが支援したいと思っているのだけど、伝わっているかな。
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新しいことやろうという雰囲気は、十分に感じられます。デザイン部の上司も色々なところにアンテナを張っていますし、アイデアもぽんぽん出てくる。「そんなことを考えているんだ」「それを今やるんだ」といつも驚かされていますね。私たち若い世代も、食らいついていかなければなりません。
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オフィスを取り巻く環境はより複雑化しているし、今までよりさらに深く思考し、課題に取り組んでいかなければならないと思っています。若手社員がその道を迷いなく進んでいけるよう、自分も全力でバックアップしたい。清和ビジネスは、大企業の安定感と中小企業のフットワークの軽さを兼ね備えた、ちょうどいいサイズの組織だと思うので、ぜひ“いいとこ取り”をしたいですね。
指示待ちでなく、
咀嚼して考え抜く力が欲しい
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オフィスを扱う企業として当然かもしれませんが、弊社は社員の働き方への配慮が行き渡っていますよね。これまで何社もの建築事務所で働いてきましたが、環境の良さは断然トップです。けっこう古くて汚い職場も目にしてきたので、ここのオフィスに足を踏み入れた時「本当にこんなところで働けるんだ」と夢みたいな気持ちでした。
コンペ前など、どうしても残業が増えることもありますが、上司が労働時間をしっかり管理してくれているので、働きっぱなしになることはない。休日出勤も極力避けるように調整してもらえるので、ワーク・ライフ・バランスが取りやすい会社です。 -
私が入社したての頃から、ずいぶん変わってきたように思う。当時は中途入社が多く、新人を一から育てようという気概があまりなかったからね。私自身が後輩を指導する立場になって心がけているのは、限りなくフェアに接するということ。先輩後輩といっても、実務経験値数にはわずかな差しかなく、その差もどんどん縮まっていきますので。「上から下に教える」のではなく、長く一緒に働く仲間を育てていくという感覚を大事にしています。
とくにO.S君は、「簡単に正解は教えてくれるな」というオーラをガンガン出してくるので(笑)、判断材料を与えて自分で考えるのを見守っています。 -
私は逆に指導を受ける側として、先輩から「こうやれ」と言われたことを鵜呑みにしないよう気をつけています。先輩にとっては簡単な事でも、私にとってはものすごく難しいかもしれない。必ず自身のスキルに照らして、何が最適な方法かを考えるようにしています。自分の仕事をコントロールできるのは、結局自分だけですので・・・。
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今の学生さんは指示待ちタイプが多いと言われるけど、清和ビジネスで働くならそれでは困る。出された指示を100%完璧にこなせるよりも、O.S君のように自ら咀嚼し、考え抜いた答えを投げ返してくれることが大事だからね。メンター・メンティとしての関係は解消されたけど、またご飯でも食べながら語り合おう!
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ぜひよろしくお願いします!